日本の洋燈(石油ランプ)種類

① 座敷ランプ(ZASHIKI LAMP)

➁ 台ランプ置きランプ DAI LAMP・OKI LAMP)

③ 吊りランプ(TURI LUMP)

④ 豆ランプ     (MAME LAMP) 

⑤ 特殊ランプ(TOKUSHU LAMP)

* ハリケーンランプ   (HARRICANE LUMP)

*上記の形状(用途)による分類以外に口金(火口)による分類をすることも出来る

 ① 平芯ランプ       吊りランプ・置きランプ     平芯使用

 ② 丸芯ランプ       座敷ランプ・台ランプ      丸芯使用

 ③ 丸芯改良型ランプ    空気ランプ           丸芯使用 

 ④ 棒芯ランプ       豆ランプ・特殊ランプ      棒芯使用        

畳や障子に似合う日本的なおだやかさを持った和洋折衷ランプ

灯火用ガラス、とりわけランプの油壷とホヤの製造は明治のガラス工業をささえる主要分野であった。  石油ランプは明治前期に急速に普及し生活の必需品となっていった。                 中でも座敷ランプは、行灯や燭台のスタイルを取り入れ和洋折衷の魅力に富んでいる。また材質も鋳鉄製、朱塗り、安価なブリキ製など多様である。     舶来品に匹敵するランプの制作は、明治中期以降で畳や障子に似合う日本的たおやかさを身につけた作例が生まれた。                   座敷ランプは、渋みとガラスの優雅さが不思議な調和をたもつ小世界を作り出す和ガラスの代表といえます。

笠や油壷にガラスの加飾の粋が凝らされた卓上に置くランプ

卓上に置く石油ランプ(灯油ランプ)を総称して「台ランプ」と呼びます。              その中でも平芯で笠をかけない四つ爪で丸ホヤを支えたランプを「置きランブ」とし二分四つ手・五分四つ手とも呼び、巻芯のアルガン燈で円筒形の竹ホヤを冠せて笠のかかったものを「台ランプ」と区分します。笠や油壷にガラス加飾の粋が凝らされた華麗な作例が多い。                     座敷生活が一般的だった明治期には、紫檀や花凛、それを模した材質のランプ台が用意されることもあった。                      櫓づくりのランプ台が収納箱になっている例も少なくない。光に映える金赤や青ぼかしは夜を彩る文明の華でした。                    また、NHKの朝の連続ドラマ「あさがくる」の中でも台ランプを始め様々なランプが使われていました。

光源を反射させる笠を備えた天井から吊り下げるランプ

蔵内仕分中のため掲載までもう暫くお待ち下さい。

吊りランプは光源を反射させる笠を備えている。  頭上から降りそそぐ光は、近代の生活に欠かせないものであった。室内の闇は消えていったが、反面、火事の危険も多くなった。              高く吊るすと火勢によって天井が焼け、逆に低く吊るすと頭をぶつけるので、吊りランプの伸縮が工夫された。                      輸入の防遏、国産の奨励に従って、欧米の製品を意識した端正な和製ランプが数多く誕生しました。

仏壇、神棚、台所、などに運ばれて手元明かりにしたランプ

蔵内仕分中のため掲載までもう暫くお待ち下さい。

豆ランプ。                       こうした小型のランプは、仏壇、神棚、台所、風呂場、便所などに運ばれて手元を照らす明かりにされました。      豆ランプ、手ランプ、吊りランプは巻き芯を用いる。大正4年の佐々木硝子店のカタログには同様の豆ランプは「豆押台」(プレスガラスのこと)と掲載されている。        特に骨董品市場ではコレクターが多く、小さい割には高価なようです。

赤色舷燈、ビ-ズ飾り吊り灯篭、白熱マントル石油ランプ、下向ランプなど

【赤色舷燈】                  舷燈(げんとう)とは、海上事故防止のために船につけるように規定された赤と緑の信号燈です。     【ビ-ズ飾り吊り灯篭】             鉛ガラスのビ-ズと板ガラスを合わせて筒状に造形。江戸期のびいどろの伝統を引き継ぐ夏用の灯篭です。【白熱マントル石油ランプ】           マントル(触媒燃焼)方式の石油ランプ。マントルとは、綿糸または人絹などで編んで作った網袋に発光剤としてトリウムとセリウムを99対1の割合で吸収させたもので、かぶせることによってその明るさを5倍にしてしまうものです。
【下向ランプ】                 バーナーを下向きにして真下を照らすランプです。

この他にもいろいろな用途の特殊ランプがあります。

ハリケ-ンランタンは、燃料タンクから左右に二本の支柱で煙突部分につながる構造で、蓋のある煙突を持った荒天下でも使用できることに特徴があるものを特にハリケーンランタン(またはハリケーンランプ)と呼び実用ランプとして普及している。原型は1833年のBruno Nierの特許による。ハリケーンランタンでは二本の支柱は煙突部分から、熱せられた空気が上に昇る気流を利用し、空気を下に送ってバーナーを吹き上げるための通路になっており、強風、雨下でも安定した燃焼を行うことができる。煙突の真上にパイプが伸びていて左右の支柱に振り分けるタイプは燃焼後の暖かい空気を直接バーナーに送り込むものでホットブラスト、煙突の横から直接左右の支柱に振り分けるタイプは冷たい空気を混合してバーナーに送り込むものでコールドブラストと呼ぶ。ホットブラストは高温度の空気をバーナーに送るため精製度の低い灯油も使用できる利点があるが、白灯油を使用する一般的な使い方ではコールドブラストのほうが明るいためホットブラストはあまり普及していない。                   

ハリケーンランプ/
     ハリケ-ンランタン

洋燈蔵  フォトギャラリ-

 

【あかり】

お知らせ及びお詫び

現在、フォトギャラリ-に掲載しております写真は、大門蔵内の仕分作業中のためまだ一部しかアップされておりません。作業が完了したものから順次アップして参りますので、大変に申し訳ございませんが全品掲載まではもう暫くお待ちください。 

詳しくは「善光寺大門蔵

大谷勝治郎氏の手紙
2023/04/23

「洋燈考」の著者大谷勝治郎氏からの手紙が、先日5代目篠原基國の遺品のなかから見つかりました。大谷勝治郎氏が長野オリンピック観戦に長野に来られた際に当店のウィンドウに目を止め突然来店をされました。翌春(1999年4月)ご丁重に下さった御礼のお手紙です。

詳細はこちら
洋燈蔵 蔵書:「洋燈考」

「洋燈考」大谷勝治郎著
大谷勝治郎氏落款

本著「洋燈考」は、洋燈、石油ランプの歴史・種類・体系を知るうえで貴重な一冊です。当HPでも多くのものを引用させていただいてます。

フォトギャラリー更新
2023/02/19

フォトギャラリー 2⃣あかり2-6 石油ランプの部品 

日本橋瀧澤商店 特注ホヤ
らっきょ型・涙型

大門蔵

大門蔵2階の藁俵を解体しましたら大量の日本橋瀧澤商店特注の店名入ホヤが出てきました。

フォトギャラリー
2⃣ あかり
2-6  石油ランプの部品

洋燈蔵
日本の洋燈の構造

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abn長野朝日放送「いいね!信州スゴジカラ」12月19日放送【書道のまち長野市篠ノ井の書在地】で当店所蔵の川村驥山扇揮毫「福喜受栄」額と貴重な驥山扇のプライベート8mmが当店元会長夫人のインタビューと供に放映されました。
 

看板&家宝
「川村驥山扇 揮毫」

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NHK「チコちゃんに叱られる」2月28日放送【石油ランプの秘密】で当店HPの石油ランプの資料が使用されました。