洋燈蔵:蔵書 No004
    『洋灯 百種百話』       瀧澤 寛 著 

『らんぷ 洋灯百種百話』  瀧澤 寛著   (昭和52年・矢来書院刊)

本書は、洋灯(石油ランプ)を題材にしたエッセー集です。見開きをエッセーとらんぷの写真で半々にして構成されています。日本の石油ランプの歴史も含めて、明治・大正期の人々の生活とのかかわりを他にはない様々な観点、切り口から楽しく感じられる書籍です。また、著者はこの本の他にも『百種百話』シリーズを執筆しています。

「らんぷに文句をつけたあんどん」

国産のらんぷは明治五年頃には既に製造され、市販されている。三十年代にはらんぷの全盛期であり、その後大正初期にかけて全国的に愛用された。明治六年に出た「戯道具くらべ」という刷りものは、らんぷがあんどんに代わった世代の様子を、こんな風に書いている。あんどん曰く「おらは昔から有明番の行灯だ。それを何だ。今じゃ隅の方へ押しつけて、ランプなんぞと名をつけて、座敷の真ん中にぶら下がり、少しはおれや蝋燭の前もあったもんだ。あんまり小馬鹿にして貰うめえぜ」らんぷ曰く「なんでも、おれのあかりを立ててもらおうぜ」石炭曰く「そんな事が、いわれちゃ困るぜ、ランプばかりのわざじゃねえ、おれもそこにはあ文句がある。騒がずとも聞いてくんねえ」さて、赤い油壷に赤い縁取りの波形の笠を被ったこのらんぷは、どんなことを言って過ごしてきたのか。

「吊り金具に残る明治の愛情」

吊ランプに使われる笠には平笠と石笠がある。平笠には紙張り、乳白色のガラス製、アルミニュウム製などがあるが、紙製やガラス製には紅や青色で縁取りをしたり、こんな波型のヒダをつけて、大輪の花のように飾り立てたものがある。石笠には三角形で上が開いているものと、碗なりの丸い形で上が開いたものなどがあり、いずれも乳白色のガラス製である。吊り金具の飾りには、どうゆうわけか魚の形が多いようだが、これは豪快な鉛の竜がついている。輪島の漆工作家が愛蔵していたらんぷは、その釣り金具が珍品だった。〒印の鞄を下げて走っている明治の郵便配達夫がついていた。郵便屋さんも新職業だったのだろう。らんぷの吊り金具に郵便屋さんを選んだ明治の職人さんの着想はほほえましい。吊り金具一つにも愛情が籠っている。そんな時代はやはり夢も育ったのだろう。

「火災防止に警視庁からオフレが出る」

真鍮製の台らんぷで卓上用のものだが、足の中央のねじを回すと、中にもう一本真鍮の脚が入っていて、伸ばすと座敷用の台ランプになる。台らんぷの口金(バ-ナ-)にも平芯と巻芯の両種類が使われたが光力の強さから、上等のらんぷには巻芯が多く使われたようである。芯の出し入れは、ねじの操作で、芯にかませてある歯車を回して調整する。ガラス製の油壷は熱の伝導が少ないうえに中が見える重宝さはあったが割れやすくて、火災の原因にもなった。金属製の方には、熱が加わると爆発するという危険性があった。明治四十三年に警視庁は、火災防止のために下宿屋で使用する台ランプは金属製の油壷でなければならぬ、と規定したが、吊ランプは火災の心配が少なかったためか、その規定に入らなかったと言われている。そのためだろう、いま残っている吊ランプには、ガラス製の油壷の方がずっと多い。

洋燈蔵  フォトギャラリ-

 

【あかり】

お知らせ及びお詫び

現在、フォトギャラリ-に掲載しております写真は、大門蔵内の仕分作業中のためまだ一部しかアップされておりません。作業が完了したものから順次アップして参りますので、大変に申し訳ございませんが全品掲載まではもう暫くお待ちください。 

詳しくは「善光寺大門蔵

NEWS

【クリスタルパレス:万原子力発電国際産業制作品大展覧会】(2012)

ギャラリ-の暗闇で輝くウランガラスで制作されたシャンデリアや巨大なウランガラスの蜘蛛が浮かびあがる姿はウランという鉱物がもたらした強大な原子力に対する示唆を与えてくれる。(美術手帖引用)

【大蜘蛛伝説】(2018)

武蔵野ミュージアム
「米倉+ジュリア展
                  だから私は救われたい」
                               (11/6~3/7)

鑑賞できる美術館

「洋燈藏蔵書」新書紹介

日本近世・近代ガラス論考
岡本文一著 令和2年新潮社 

西洋から伝来したガラスの日本における近世・近代のガラスの歴史を専門的な製造技術から考察した論考書です。
日本のガラスに興味をお持ちの方にはおすすめの一冊です

岡本文一(おかもとぶんいち)
早稲田大学卒業
東京ガラス工芸研究所
明星大学教授、名誉教授

玻璃器蔵 蔵書
「近世・近代ガラス論考」

NEWS

abn長野朝日放送「いいね!信州スゴジカラ」12月19日放送【書道のまち長野市篠ノ井の書在地】で当店所蔵の川村驥山扇揮毫「福喜受栄」額と貴重な驥山扇のプライベート8mmが当店元会長夫人のインタビューと供に放映されました。
12月25日まで番組HPで全編閲覧が出来ます。

看板&家宝
「川村驥山扇 揮毫」

 東京都感染防止徹言底宣

                               整理番号:105633

臨時休業延長のお知らせ

2020年5月6日

新コロナウィルス「緊急事態宣言」延長されたことに伴い、当店も臨時休業期間の延長をさせていただきます。
【臨時休業期間】
2020年4月13日~5月31日

*KEIROW町田中央ステ-ションも臨時休業を延長させていただきます。
緊急連絡先042-737-6013

当店は東京都の休業要請に協力し感染防止に務めます。

臨時休業のお知らせ

2020年4月10日

新コロナウィルス感染拡大に対し政府から4月7日「緊急事態宣言及び東京都から「緊急事態措置」が発令されたことに伴い、当店も下記期間を臨時休業させていただきます。
【臨時休業期間】
2020年4月13日~5月10日

*KEIROW町田中央ステ-ションも同期間臨時休業をさせていただきます。
緊急連絡先042-737-6013

NEWS

NHK「チコちゃんに叱られる」2月28日放送【石油ランプの秘密】で当店HPの石油ランプの資料が使用されました。

2020年2月24日

ネットショップ オ-プン
ショッピングモール
「BASE」

リニューアル履歴

2020年2月14日

和ガラス
フォトギャラリー
「暮らしの中で・・・・・」
数枚ですが掲載しました。
よろしかったらご覧下さい。ご覧下さい。

2019年2月24日

新規追加バ-ナ-
「ウランガラス同好会HP」

2018年2月14日

「鑑賞できる美術館」
隈研吾氏デザインの「富山市ガラス美術館」を追加登録しました。ガラスの器「キクズ」が気になります。

2016年12月01日

「長野 見どころガイド」 のペ-ジを更新しました。 当店ともゆかりがある書道家川村驥山の作品を展示する「驥山館」の紹介です。  またご縁があって当店にも川村驥山扇 揮毫の額と掛け軸を収蔵してます。

2016年8月25日

「長野 見どころガイド」 のペ-ジをアップしました。
​善光寺大門蔵のある長野市周辺を中心に信州・北信地区の見どころをご紹介してます。

2016年8月9日

安川巌著​「原色圖説洋燈考」のペ-ジをアップしました。

2016年4月19日

「ガラスがわかる用語集」「鑑賞できる美術館」の  ペ-ジをアップしました。

takizawashoten@dune.ocn.ne.jp

メールでのお問合せは24時間受け付けております。お気軽にご連絡ください。

「お問い合わせフォ-ム」クリック